私はゲロッゴハンター・ココナ。

ゲロッゴと名の付くアイテムは漏らさず逃さず即ゲットの凄腕ハンター。

 だけど私にはもう一つの顔がある。その名もおっぱいハンター・ココナ!

この世界の名だたるおっぱいを手中に収めるため艱難辛苦のミッションに挑む孤高の狩人なのだ!

 今回の標的は3人―――瑠珈・トゥルーリーワース、クローシェ・レーテル・パスタリエ、そして蛇刳(ジャクリ)。

私の親愛なるクロことクロア・バーテルをあの手この手……否、あのおっぱいこのおっぱいで誘惑する魔性の女たち。

夜な夜なこのおっぱいたちの部屋を代わる代わる渡り歩くクロ。1人のおっぱいに絞らないということは、いまだクロは自分の求めるおっぱいに巡り合っていないということだ。

しかしあのおっぱいたちの中に何かしらのヒントが隠されていることは間違いないと言えよう。

 私は彼女たちのおっぱいをハントすることで、これまで永遠の謎とされてきたクロのおっぱいに対する『こだわり』を解明するのだ!

 そしてそれが解明された暁には、私の未成熟な11歳おっぱいをクロの理想のおっぱいへと成長させてクロのハートをゲットするという『おっぱい補完計画』が発動されるのである!私のクロア専用パーフェクトおっぱいを目の前にしたクロアはきっと……

「ああ……ココナ、ココナのおっぱいはどうしてこんなに俺のこだわり通りのおっぱいなんだ。大きさ、色、張り、艶、全てが理想的だよ。

もう我慢の限界だ……こんなけしからんおっぱいは俺が食べてやる!」

「あんクロ、だめだよ……そんな赤ちゃんみたいにおっぱいにむしゃぶりついて……まだもう片方もあるんだから落ち着いてゆっくり、ね?」

「本当だ!よく見たら二つもあるじゃないか!……な、なんて贅沢おっぱいなんだ!ココナ、俺はココナのおっぱいたちを一生離さない!」

「ひゃん、2ついっぺんになんて……もうクロ、ぷーだよ、ぷー」

 ふふ、ふふふふ…………っと、いけないいけない。つい素敵な未来予想図を頭の中に描いてしまった。

この未来予想図を現実の物にするためにも、これからのミッションは絶対に失敗するわけには行かない。

 リサーチによるとターゲットたちは現在一緒に入浴中のはず。まとめて片付けるには絶好のチャンス!

 私は左右で束ねている髪を解き、仕事着に着替える。心はこれ以上無いくらい昂ぶっている。だがそれ以上に頭は冷たく冴え渡っている。

 よし、大丈夫だココナ。私ならやれる。クールに行こう。クールに。

 眼前に連なりそびえ立つ3つの双丘を目指して……!

―――おっぱいハンター・ココナ、ミッションを開始する!


「瑠珈さん、クローシェ様、ジャクリさん!ココナも一緒にお風呂入っていい?」

 髪を解き、体にバスタオルを巻きつけた私は、浴室のドアを勢い良く開け放った。

「あら、ココナじゃないの。珍しいわね、私たちと一緒にだなんて」

 湯に浸かっているクローシェ様がこちらを見る。

「大丈夫だよー。ここのお風呂すっごく広いからココナちゃんも一緒に入ろ?」

 ルカさんが快く許してくれたので、私は『しめた!』という表情は隠したまま無邪気な11歳児のように満面の笑顔を作って浴槽に向かってたったったっと駆けて行く。

「こら、お風呂場で走ったら危ないでしょう!」

 速攻でクローシェ様に怒られた。

「えへへ、ごめんなさぁい」

 やっちゃった、とばかりに舌をぺろりと出す仕草。これもターゲットに私をただの11歳児だと油断させる作戦の1つだ。

狩人は獲物を狩るその瞬間まで相手に気取られないようその身を伏せるものである。

 浴槽に手を掛け、いざ狩場へ、と片足を上げた時、私はつい「きゃあ!」と悲鳴を上げてしまった。

演技でなく素で驚いてしまったのは、湯船に奇妙な物体が浮かんでいるのを発見したからだった。

 その黒くて巨大な海藻のような物体はぷかぷか、ざわざわと湯船をたゆたっていた。

「瑠珈さん、クローシェ様、何か変な物が浮いてるよ!」

 私が半分本気で怯えながら尋ねると、クローシェ様が「ああ、それね」と視線を黒い物体に向けて言った。

「ジャクリ!あなたいつまで潜ってるの!ココナが怖がっているからいい加減出てらっしゃい!」

 クローシェ様が声を発すると、黒い藻は勢い良く水面へとその全貌を現した。

海藻のように見えたのは腰まである長い黒髪で、毛先から水滴をぽたぽたと垂らしながら現れたのはターゲットの1人、ジャクリさんだった。

「なんだジャクリさんだったんだ。もう、びっくりしたよー」

「……驚かして悪かったわね」

 大して悪びれもせずジャクリさんはまた肩までざっぷんと湯に浸かって私たちから離れて行った。相変わらず彼女は間合いがうまく掴めない。

考えも行動もイマイチ読めないのでハントは最後に回して、まずは瑠珈さんから狩らせて頂くとしよう。

幸い瑠珈さんとクローシェ様はかなり離れて入浴している。

「えへへールーカさーん」

 私は甘えた声で瑠珈さんに近付いていくと、おもむろに背後から彼女の体を包むタオルを引っ剥がした。

瑠珈さんのやや小ぶりながら弾力のありそうなおっぱいがぷるっと揺れて露わになった。

「きゃっ!ココナちゃん、いきなり何するの?」

 瑠珈さんが驚いた顔で背後の私を振り返る。

「瑠珈さん、お風呂の中にタオルを入れるのはマナー違反だよ?ぷーだよ、ぷー」

「そ、それはそうだけど、ちょっと恥ずかしいな」

照れる瑠珈さんだが、そんなことはどうでもいい。私の目は既に彼女のおっぱいをターゲットに捉えていた。

 やはり大きさはそれほどのものではない。だが、19歳という彼女の年齢から考えて、現時点での状態が最もバランスが取れていることは間違いない。

過去に電車も使わず徒歩で遠距離通勤をしていたというだけあり、筋肉もしっかり付いているのだろう。

筋肉に支えられたおっぱいが重力に負けることなくお椀の形を維持している。

その先に咲くツンと尖った乳首の色味はやや濃いが、それが逆に彼女の健康的な色気を醸し出していると言えよう。

 さて、外見の分析は充分だろう。次は実際の感触を確かめねば。

「わぁ、瑠珈さんのおっぱい綺麗でかわいいなぁ。ココナも大きくなったら瑠珈さんみたいなおっぱいになれるかなぁ?」

まずは瑠珈さんのおっぱいを褒める。11歳児だって社交辞令くらいは言えるのだ。

「えー、そんなことないよう!私のおっぱいなんてそんなに大きくもないし色だってあんまり綺麗じゃないし」

 本気で謙遜している瑠珈さん。いつも腹に一物あるこの人にしては珍しい。どうやら本気で胸のことを気にしているようだ。

「瑠珈さん、もっと自信持とうよ!こんなにプリンみたいなおっぱいしてるんだから、きっと触った人はイチコロになっちゃうよ!」

 とフォローしながら私の手は瑠珈さんのおっぱいに伸びて行く。

「そ、そうかなあ?クロアもそう思ってくれるかなあ?」

 瑠珈さん、瑠珈さんのことは前ほど嫌いじゃないけど、クロと幸せになるのは私だよ。だから、瑠珈さんは私たちのために犠牲になってね。

「……ココナちゃん?どうしたの……ひっ」

私は瑠珈さんのおっぱいを後ろから鷲掴みにすると、その柔らかさを確認するようにぐにっぐにっと数回揉みしだいた。

「ちょっと、ココナちゃん……そんな、いきなり揉まないでよ……ちょっ、痛っ……あんっ」

「ほぉら、瑠珈さんのおっぱいこんなに柔らかいのに、揉めば揉むほどぷにぷにって手が押し返されちゃうよ。凄い弾力だよ」

 続けて人差し指と親指でおっぱいの中腹を持ち、ふるふるっとおっぱいを揺らす。

「あはは、先っぽがふるふる揺れて面白ーい!」

「ココナちゃん、悪戯だったらそのくらいでやめて……ひんっ」

 瑠珈さんの制止の声を無視し、指をスライドさせて両乳首を軽く摘んだ。すでに乳首は硬く尖っており、コリコリとした感触が面白い。

「瑠珈さんの乳首って色はちょっと濃いけど凄く硬くてエッチな形してるんだね。やっぱり羨ましいなぁ」

 言いながら瑠珈さんの乳首を指でこねくり回す。

「あっ、ふぁ、ココナちゃん、本当にやめてぇ」

 やめてと言いながらも体は正直だ。乳首はどんどん硬さが増し、柔らかいおっぱいとのコントラストが芸術の域まで達しつつある。

しかしまだまだ私のハンティングタイムは終わらない。乳首を弄っていた指を一旦離し、人差し指で両乳首をぐにっと押し潰す。

「大きくなった乳首って何かのボタンみたいだよね。ポチっとな!なんちゃって!えへへ」

「ひゃん、そんなに強く押さないでぇ」

 瑠珈さんの声がだんだんと色味を帯びてきた。そろそろトドメと行くか。

「ごめんなさい瑠珈さん。あんまりにも瑠珈さんのおっぱいがかわいいから、ついいっぱい触りたくなっちゃって」

 一旦おっぱいを弄る手をストップさせる。

「う、ううん。いいのよこれくらい。でも今度触る時はちゃんと言ってからにしてね」

 はいはい、わかりました。でも、もう次は無いんだけどね。

「うん!わかった!次からはそうする…………ねっ!」

 おっぱいに触れていた指を一気に乳首へ持って行き、渾身の力で瑠珈さんの両乳首を絞り上げた。

「ふあっ!……あっあっ、なんかきちゃう……あっあっあっあーーーーーーーーっ!」

 瑠珈は湯船に浸かったままくてんと浴槽の淵にもたれかかった。どうやら軽く絶頂に達してしまったようだ。

「……ありがとうね、瑠珈さん」

 呆然としている瑠珈に礼を言うと、私は次のターゲットへと視線を移した。


 


「ココナちゃん、あなた瑠珈に何をしたの?」
 遠目から一部始終を見ていたらしい第2のターゲット・クローシェ様がわざわざこっちへ出向いてきてくれた。
 私が瑠珈さんにじゃれ付いてるとでも思っていたのだろう、急に瑠珈さんがぐったりしてしまったので不審に思って声をかけてきたようだ。
「ううん、ココナもよくわかんないよ。一緒に遊んでたら急にぼーっとし始めちゃって……瑠珈さん大丈夫?」
「…………はふぅ」
 桃色吐息で返答する瑠珈さん。
「……よくわからないけれど悦に浸っているようね。のぼせたりしている訳では無さそうだししばらくそっとしておきましょう」
 そうそう。瑠珈さんのことは放っておいて、私にハントされてね、クローシェ様。

「ねえねえクローシェ様!ココナ、クローシェ様にお願いがあるんだ!」

「何かしら?ココナのお願いなら何でも聞いてあげるわよ」

 クローシェ様とは日頃から同じゲロッゴマニアとして友好度を高めてあるだけに、私のことは無警戒で受け入れてくれる。

「うん、あのね……ちょっと恥ずかしいんだけど……」

 右手を口元にやり、俯きながら恥ずかしがっている振りをする。

「ココナね、ずっと小さな頃にお母さんが死んじゃって、あんまりお母さんに甘えさせて貰った記憶が無いんだ……」

「まぁ、そうだったの……それは寂しかったわね……」

 クローシェ様は心底同情してくれている。ふふ、同情するならそのおっぱいを頂戴よ、クローシェ様。

「うん。それでね、実はココナ、クローシェ様のことちょっとお母さんに似てるなぁって思ってるんだ」

「お母さん!?私まだそんな年では……ゴホン。あ、ありがとうね、ココナ」

 おっと危ない。さすがにお母さん呼ばわりはやりすぎたか。しかしこのまま押し切れそうだ。

「クローシェ様、今だけ……今だけでいいから、ココナのお母さんになって欲しいなぁ」

上目遣いでクローシェ様の瞳を射抜く。クローシェ様の瞳が一瞬ハート型になり、頬が真っ赤に染まる。11歳児の上目遣いは伊達じゃないのだ。

「ふふ、ココナは本当にかわいいわね。いいわよ、私をお母さんだと思って存分に甘えて頂戴」

 ちょろいものだ。それでは第2のターゲットを狩らせて貰おうか!

「ありがとうクローシェ様!ううん、お母さん!」

 私はクローシェ様の胸元に正面から飛び込み、その体に巻かれていたバスタオルを素早く取り払った。

その途端、目の前に巨大な双球がばるん!ばるん!と解き放たれた。

「きゃっ!……もう、仕方ないわね」

 さすがは大鐘堂の御子として蝶よ花よと育てられただけのことはある。染み1つない綺麗で真っ白な肌だ。そして彼女のおっぱいの何て巨大なことか。

その大きさたるや11歳児の手では掴み切れないほどである。まるで風船か西瓜のようだ。

そしてその先端にはまさに桜色と表現する他ない乳輪が咲き、その中心には……おや?

「わあっ……お母さんのおっぱいってすっごく大きいね。でもここ、ココナのおっぱいとちょっと違うね」

「え……?あ、ああここね。そうね、確かにココナのとは違うわね。は、恥ずかしいからあまりじっと見ないでくれるかしら?」

「ええー?でもお母さんのおっぱいの先っぽ、何だか外に出たそうにしてるよ?」

 そう、クローシェ様のおっぱい、その先端の乳首が乳輪の中に埋もれているのだ。所謂陥没乳首という奴である。これを攻めない手は無いだろう。

「お母さん……ココナ、お母さんのおっぱい貰いたいな……」

「お、おっぱい?ああ、母乳のことね……でも私の胸からは出ないわよ?」

「お母さぁん……だめ?」

 私は目を極限まで潤ませてクローシェ様を見つめた。

「か、かわいい……で、でも吸うのは駄目よ。ここ、凄く敏感なんだから……きゃっ!」

言い終わるのを待たずに私はクローシェ様の右おっぱいに飛びついた。そして乳輪ごとおっぱいの先っぽを口に含む。

「ひゃっ!もう、駄目よココナ、離れなさい!」

 クローシェ様が少し怒った風に言うがそんなものは無視である。私は舌先を尖らせ、口に含んだ乳輪の中心を円を描くようにほじくる。

空いた手を使って左おっぱいに刺激を加えるのも忘れない。

舌先には徐々に固く盛り上がってくる乳頭の感触、手の平にはつき立ての餅のような左おっぱいの感触がそれぞれ伝わってくる。

「んあっ!ちょっと待って……そこ本当に感じすぎて……ああんっ!」

「あっ!お母さんの先っぽ出てきたよ!凄い!ココナのよりずっと大きい!これだったら絶対おっぱいも出るよね!」

「いやっ!お願いだからココナ、それだけはやめて……」

 当然却下である。私は問答無用で左乳首に吸い付いた。

「っんっ!あーっ!」

 普段乳輪の中に埋まってるだけあってその感度は相当なモノなのだろう。一口吸っただけでクローシェ様の体がびくりと跳ね上がった。

私は構わず浅く小刻みに吸い続ける。

「ちゅっ、ちゅぱっ、ちゅっ、ちゅっ、ちゅぱっ、ちゅううううううう」

「あっ、あんっ、あっ、あっ、あんっ、ふあああああああああ」

 ひと吸いごとにまるで小鳥のように喘ぐクローシェ様。なかなか面白いものである。

「んー、ちゅぱっ!……うーん、なかなかおっぱい出ないね」

「はぁ、はぁ、あ、当たり前でしょう……」

 もちろん母乳が出るはずはないのだが、今の私はおっぱいが欲しくてたまらない幼女時代に戻った11歳児なのだ。このまま終わらせるはずがない。

「こうしたらどうかな?あーん……はむっ!」

「ひあっ!」

 吸って駄目なら甘噛んでみろ、である。クローシェ様のそそり勃った乳首を歯と歯で軽く挟み、更に舌先で乳頭をつつき回す。

「はむ、はむ、あむ……ちゅっ、あむ……」

「あっ、あっ、あっ、だ、駄目よココナちゃん!これ以上は……はぁんっ!」

 これだけ感じておいて駄目は無いだろう。私は口撃を一旦止め、指で左右乳首を摘み上げる。クローシェ様のおっぱいが指に引っ張られ変形する。

「い、痛っ!」

「お母さんは少し痛いくらいの方が気持ちいいんじゃないの?」

「ココナちゃん、何を言って……」

「乳首噛まれてる時のお母さん、すっごくいい声で鳴いてたよ?気持ち良かったんだよね?」

 幼女から本来の顔に戻った私は、クローシェ様の両乳首を離さず問い掛ける。

「そ、そんなこと……」

 狼狽するクローシェ様。そろそろフィニッシュと行こうかな。

「まぁどっちでもいいんだよ。でも折角だから最後までしてあげるね!」

 摘んでいた乳首を解放すると同時に、右乳首へと再度甘噛み開始。左乳首は親指と人差し指で摘んでしごき上げる。

「はむっ、はむっ、はむっ、んちゅっ、はむはむはむはむはむはむ……」

「んああっ、そんなに続けて噛まれたら……!駄目っ摘まれてる方もじんじん痺れて……でも……ああんっ!」

「はむはむはむ……ちゅぱっ、じゃあこれで終わりね!ちゅうううううううううううっ」

右乳首を思い切り吸い上げ、左乳首を指の腹で押し潰すように摘み上げる。

「っく!ふぁ、あ、あ、あーっ、きちゃう、きちゃうきちゃうっ!んーーーーーーーーっ!」

 びくびくん、と仰け反りながらクローシェ様は達してしまった。

「ふふっ、ありがとう、お母さん。おっぱい美味しかったよ」

 クローシェ様おっぱいのボリュームと乳首の色、感度はなかなかのものだった。やはりクロの求める要素がこの中にあるのだろうか。

しかしその結論を出すにはまだ早い。最後の1人をハントするまでは……私は洗い場へと視線を向ける。

「それで、次は私と遊んでくれるのかしら?」

 そこには、最後のターゲット・蛇刳さんが私を仁王立ちで待ち構えていた。


   

 ◇

「ジャクリさん……」

 私たちのパーティ内で一番の食わせ者である黒髪の少女は、隠す所など無いと言わんばかりにタオル1枚身に着けず堂々と腕組をしている。

雪のように白い肌、ボリュームは無いが均整の取れた肢体は美しいが、ここまで堂々と見せて恥ずかしくないのだろうか。

「別に。見られて恥ずかしい体してないもの」

「え……ココナまだ何も言ってないよ?」

「何か言われている気がしたのよ。ふふ」

 これである。本当に掴みどころが無い。私はこの少女を相手にしなければならないのか。

「あなたがルカとクローシェをその手にかけたのは見ていたわ。どんな狙いがあるのかはわからないけど、なかなか面白いことをするじゃない」

 ジャクリさんが口の端をにやりと吊り上げる。瞳には意地の悪そうな光が爛々と輝いている。その視線に圧倒されそうになるが、私も負けてはいられない。

「そっかぁ、ばれちゃったかぁ。それじゃあ仕方ないね。ここからは正々堂々、真っ向勝負でジャクリさんのおっぱいをハントさせて貰うよ!」

 言うが早いか、タイルを蹴ってジャクリさんに向かって駆け出す。咎めるクローシェ様はもういない。ジャクリさんが動く様子は無い。

ならば、と体勢を低くし、ジャクリさんの懐に素早く潜り込む。ターゲットはジャクリさんの小さなおっぱい。

「ちっぱいゲットだよ!」

 私の両手がジャクリさんのちっぱいに伸びる。が、しかし、その直前でジャクリさんの姿が目の前から消え去った。

「……っ!消えた!?」

 私の手は空を切り、勢いを殺せずそのまま転倒しそうになる。

「くっ!」

 前回り受身を取り、なんとか転倒を防いだが、無防備に四肢を投げ出す形になってしまった。

仰向けになった私の視界に先ほどの笑みを浮かべたままのジャクリさんが現れる。

魔法でも使ったのか目にも止まらぬ速さで動いたのか、さっきの一瞬で私の背後に回られていたようだ。

 ジャクリさんが私の体にどろりとした液体をぶちまける。

「狩る側が一転して狩られる側になったわね」

「このヌルヌルは……ローション?」

「そうよ。お風呂には必ずローションが置いてあるものでしょう?」

 そうだったか?と一瞬疑問が湧くも、その前のジャクリさんの言葉『狩る側が狩られる側になる』

――その言葉がもたらす状況を私はようやく把握した。

私はこれから、ジャクリさんに私の11歳おっぱいをハントされようとしているのだ。

逃げようと体を動かそうとするも、全身にぶちまけられたローションのせいでうまく立ち上がれない。

「そんなに焦らないで。時間はたっぷりあるのだから」

 ジャクリさんは自分の体にもローションをたっぷりと塗りつけ、私の正面に回った。

彼女の小さなおっぱいがよく見える格好である。そして私の腰の上に膝立ちで跨り、ゆっくりと上半身を重ねてきた。

「ふふ……11歳児にはちょっと早いかも知れないけど、大人の世界を味わわせてあげるわ」

 『大人の世界』――その言葉に胸の奥がどくん、と熱くなるのがわかった。

今まではおっぱいハンターとして一方的にハントして回ってきたが、その逆、ハントされる、

即ちおっぱいにこの上ない快楽を与えられたことは全く無いのだ。

そんな未知の世界への誘惑と蛇刳さんの淫靡に濡れる瞳を前に、私の抵抗は脆くも崩れ去った。


   

 ◇

「んふぅ……ひゃ……、あふぁ」

 ジャクリさんの舌が私の首筋を舐めあげる。時折耳元に息を吹きかける。その度に背筋に電撃が走る。

「ぺろ、ちゅ……責めるのには慣れていてもこういう風にされるのはやっぱり初めてみたいね」

「ひゃんっ、耳元で……喋らないでぇ」

「あら、耳が弱いのかしら?それならこれはどう?……はぷっ」

「きゃうっ」

 耳たぶを甘噛みされた。歯で耳たぶをしごきながら舌で先端をねぶられる快感が全身を駆け巡る。

「あむ、はむ、んちゅっ。ふふ……あむっ」

「ふゃ、ふ、ん……ひゃわっ」

止まったかと思いきやタイミングをずらしてまた食まれる。完全にされるがままの状態となっている。

そしてジャクリさんの手はとうとう誰にも触られたことの無い私のおっぱいへと伸びて行く。

「さぁ、ここからがメインディッシュね」

「はぁ、ふぁ……やめてぇ。そこは一度も触られたこと……ふやっ!」

その瞬間、既にジャクリさんの舌技で弛緩しきっている体に、更なる、そしてこれまでを圧倒的に上回る快感が押し寄せた。

 ジャクリさんの手の平が円を描くように私のおっぱいを撫で回していく。ローションの粘ついた音が風呂場に響き渡る。

「さすがにまだぺったんこね。でもこうしてマッサージしてあげると大きくなるって言うわよ」

「ぺ、ぺったんこのジャクリさんに言われても……んあっ、せ、説得力ないよ」

 僅かに回復した理性でせめてもの反撃をする。

「ふふ……まだそんな生意気なこと言う元気が残ってるのね。だったらこれはどうかしら?」

 円を描いていた手の平が離れ、両の人差し指が私のおっぱいの中心部、乳首を責め始めた。

「ひゃんっ!」

 痛みか快感かもわからない、かつて味わったことの無い強烈な刺激に腰が浮き上がる。

ジャクリさんの指の腹で乳首がぐにぐにと押し潰され、かと思うと今度は親指と人差し指でくりくりと弄ばれる。

11歳児でもちゃんとここは硬くなるのね。ふふっ、だいぶいやらしい形になってきたわよ?」

 私の乳首はもうこれ以上ないくらいに硬く張り詰めている。ジャクリさんの指の一擦りごとに体が跳ね上がりそうになる。

「触るだけじゃかわいそうだから、こっちも使ってあげるわね」

 ジャクリさんは舌をぺろりと出すと、そのまま私のおっぱいへと顔を寄せていく。

「いただきます、なんてね……ちゅっ、ちゅむっ、じゅる、んは……ちゅぴっ」

「ひゃあんっ!ジャ、ジャクリさんの舌が熱くて、温かくて、……これ、凄いよう」

指でされるよりも優しく温かい責めに、つい喘ぎ声以外の言葉を発してしまう。それを聞いたジャクリさんは満足げに微笑んで更に舌責めを続けてくる。

「気に入って貰えて嬉しいわ。じゃあもっとしてあげるわね……ちゅ、ちゅるっ、ぴちゃ、ふぅ、ん、んちゅっ」

「ふぁあっ、あん、あっ、あっ、あっ!……気持ちいい……気持ちいいのぉ」

 舌先でつつかれ、転がされ、吸い上げられるたび私の口から歓喜の声が溢れた。

 このまま、このまま私は終わらされてしまうのだろうか。自分が瑠珈さんやクローシェ様にしたように。狩られる側として。

「ふちゅ、んむ、……乳首もおっぱいも真っ赤になってきたわね」

 いや、いやだ。私はハンター。おっぱいハンターだ。おっぱいを狩り、おっぱいを追求し、クロの理想のおっぱいになるために私はここにいるんだ。

「そろそろ初めての絶頂と言う奴を体験させてあげようかしら」

 私は、私は、私は…………!

「私はっ……ココナはっ!おっぱいハンター・ココナなんだぁっ!」

「何っ!?」

 私は力の限り叫ぶと、ジャクリさんの体を掴みそのまま渾身の力で体を横へ回転させた。

そしてさっきまでと真逆の位置、ジャクリさんの上に私が跨る格好に持ち込んだ。予想外の反撃のため驚愕に見開かれたジャクリさんの目が私を見上げる。

「ココナ、あなた……!」

「ありがとう、ジャクリさん。ジャクリさんのおかげでココナわかったんだ。ココナはどこまで行っても、何をされても、やっぱりハンターなんだよ。

目の前のおっぱいを狩らずにいられない、どうしようもないくらいハンターなんだ。ジャクリさんはそれに気付かせてくれた。だから……」

 眼下のジャクリさんを見据えて私は言う。

「ココナのこの身で、全身全霊を込めてジャクリさんのおっぱいをハントさせて貰うよ!」

 私はジャクリさんの体に覆いかぶさる。

「なっ!?こ……この技はまさか!」

 ジャクリさんの声が驚愕に震える。

 私の上半身とジャクリさんの上半身、もっと詳しく言うなら私のおっぱいとジャクリさんのおっぱい、私の乳首とジャクリさんの乳首がぴったりとくっつき合う体勢。ここから放たれる技と言えばただ一つ。それは――

「必殺!おっぱいデリュージョンダンス!」

 そう宣言すると、私はおっぱいを中心にして上半身を上下左右斜め、更には円を描くようにしてジャクリさんの体の上を踊るように滑らせた。

ローションによって滑らかになった私のおっぱいとジャクリさんのおっぱい、どちらもふくらみの少ない薄い胸肉同士、必然的につんと突き出した乳首同士が擦れ合うことになる。

散々弄られた私の乳首はもちろんのこと、ジャクリさんの乳首も私の絶技宣言とともに硬くそそり立ち、こり、くりゅ、と互いを舐り潰し合う。

「んあっ、乳首と乳首が擦れて……くっ、ふっ……んくっ!」

「くふっ、ジャクリさん、気持ち、いいんだね?……んんっ、あっ、あっ、……ココナもね、気持ちいいよ?」

 そう、当然ながらこの技は相手だけでなくかけた本人にも絶大なる快楽が与えられる。

今まで誰にも触られたことの無かった私のおっぱいは敏感すぎ、ジャクリさんに対して圧倒的不利であるのが常道。

しかし今の私はジャクリさんの舌技を乗り越え真のおっぱいハンターとして覚醒し、言うならばおっぱいトランス状態にある。

即ち今の私は存在全てがおっぱいそのもの。誰よりもおっぱいへの快楽を感じながらも、それ以上に激しい快楽を相手のおっぱいに与えることができる存在なのだ!

「んあぅっ!コ、ココナ……あなたって子は、どうしてそこまでおっぱいに身を委ねることができるの?」

 そんなの決まってる。私がおっぱいハンターとなった時からの揺ぎない一つの想い。誰にも負けることの無い、強く、深く、熱い想い。

「当然っ!クロに、クロだけに喜んで貰える素敵なおっぱいになるためだよっ!」

 ジャクリさんの白い顔は満遍なく真っ赤に染まり、ふ、と目元を緩めて呟いた。

「なるほど、ね。それじゃ私が敵うはずないじゃない……」

「さぁジャクリさん……ココナと一緒に、んっく、ふぁ、一緒に昇ろ?どこまでもどこまでも上まで……!」

「ええ、ええ、ココナ……!一緒に飛びましょう……雲海を抜けて、星空を越えて、宇宙の、銀河の果てまで……!」

 私は最後のスパートをかける。今ではジャクリさんも私の動きに合わせてくれている。

おっぱいとおっぱいはまるで溶け合って一つになってしまったかのように熱い。

私の中で何か熱い塊がどんどんせり上がってくるのがわかる。ジャクリさんはもう私ではなくもっと遠くの大きい何かに陶酔している。

 そして今、極限まで昂ぶった2人の間でビッグバンが起こる!

「「あああああああああああああーーーーーーーーーっっ!」」

 私とジャクリさんは強く抱き合いながら一緒に飛び立った。

 どこまでも、どこまでも。

 それはまるで片翼の天使たちのように。
   

 

 ◇

私の名はゲロッゴハンター・ココナ。

 またの名をおっぱいハンター・ココナ!

 この世界の名だたるおっぱいをハントする孤高のハンターだ。

 全ては愛するクロの理想のおっぱいをこの身に実現させるため。

 今日もまたクロの『こだわり』おっぱいに繋がるターゲットを捕捉した。

 ―――おっぱいハンター・ココナ、ミッションを開始する!

 

 

 

 

 

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